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Bonnie Pink
ほぼ全曲紹介
ほぼリリース順に並んでいます。
同じ曲が複数の CD に収録されている場合(シングルとアルバムとか)はだいたい時系列で先に出た方に紹介を書いているはず、ですが、実はその時の気分で違っていたりするかもしれません。
ベスト盤『Bonnie's Kitchen #1』『同 #2』は取り上げていません。限定アナログ盤等も取り上げていません。めんどくさかったの。ごめん。
ジャケ写の Bonnie の見た目が今とだいぶ違うのが面白い。青い絵の具のようなものにまみれてベッドの上で死んでます。写真がモノクロなので絵の具が血のように見える。青い血。あーおいち。
- Scarecrow
- イントロのギターがかっこいい。"He loved nobody / He loved nobody but me / I hate nobody / I hate nobody but myself" という冒頭の歌詞でいきなりツカまれる。
- Curious Baby
- いわゆる「メロウな曲」でしょうか。ポクポクと鳴るパーカッションの音がまたメロウ。といいつつ「メロウな」という形容動詞の意味がいまいち分かっていない私。自分を魚に例えるのは『Let go』の曲にも通じるものがありますね。
- キャンディ2つの散歩
- 可愛い曲。この曲の中の「神のみぞ知る」という詞が「神の味噌汁」に聞こえてしまうのは僕だけでしょうか。空耳アワー。
- 背中
- このアルバムの中で一番好きな曲。アコースティックギターの響きがたまりません。ずんずんと歩いていく彼の歩調を連想させるリズムと、その彼の背中を見ながら後ろをついて歩く女の子の不安な気持ちを表したようなマイナーな曲調が素晴らしい。Bonnie のファルセットも切ない。
- Freak
- 『背中』からうって変わって太い声の Bonnie 。スクラッチで Baffalo Daughter の山本ムーグ氏が参加。この人は椎名林檎の『Σ』でもやってますね。
- Too Young To Stop Loving
- ハネたリズムがすごく気持ちいい "Groovy Bonnie" とでも言うべき曲です。ライヴでこれを聴きながら跳ねたり踊ったりしたら最高でしょうね。
- Maze Of Love
- イントロは静かで、だんだん盛り上がっていって最後はめちゃめちゃはじけて終わる曲。アルバムの中で一番長い7分16秒。後半はこれでもかというくらい Bonnie のフェイクが堪能できます。
- オレンジ
- クリスマスを歌った曲だけど、クリスマスソングにありがちなシャンシャン鳴る鈴の音も入っていないし、緑・白・赤といういわゆるクリスマスカラーではない「オレンジ」という色をモチーフにしているところが変わっている。Bonnie の非凡さを感じる曲。確かに炎や夕日のオレンジ色って優しくていいですね。
『Blue Jam』からの初シングルカット。ジャケット写真は『Blue Jam』と同じ「男装の麗人」風衣装。
- オレンジ
- 『Blue Jam』の項を参照のこと。
- キャンディ2つの散歩
- 『Blue Jam』の項を参照のこと。
これのジャケ写は『Blue Jam』以上に「誰これ?」感を醸し出していてなかなか微笑ましい。最初「斎藤陽子か? 山咲千里か?」と思ってしまった。曲はまぎれもなく Bonnie でございます。
- Surprise!
- 両親への感謝とミュージシャンとしてこれから生きていくことへの決意とを歌ってます。と同時に不安も少しのぞいていたり。ストリングスが入っていたりしてなかなか凝っているのですが、音がいまいちだという人が多いです。確かになんかすごく狭い部屋の中で歌っているような、変に薄っぺらい響き方をしている気がします。でも最後は Bonnie の怒濤のファルセット攻撃を楽しめます。
- 泡になった
- 爽やか。清涼飲料水の CM 曲になりそうな。ぴやんぴやんぴや〜んとシタールの音も入っていて面白い。
- We've gotta find a way back to love
- ボーナストラック。Freda Payne という人の曲のカバーらしい。ソウルです。ウルフルです。黒いです。腰にきます。かっこいい。
赤髪 Bonnie 初見参。この「どぅーゆーくらっしゅ?」という文字列には3種類の表記が存在するのですが、このマキシシングルのタイトルは全て小文字で『do you crash?』です。という話はどうでもよくて、このマキシシングルは4曲とも名曲ぞろいの非常に良い CD です。Bonnie の CD を1枚買ってみたいけど、いきなりアルバムは…という人に勧めるとしたらこれでしょう。
- Do You Crash?
- で、この1曲目のタイトルはなぜか語頭大文字で『Do You Crash?』。この曲はシングル曲の中でも Bonnie 本人の思想とか内面を色濃く反映した重要な曲だと思います。他のたいていのシングル曲はもっと作家性のオブラートで「素の彼女自身」を包んであったりするのですが。アコギの音色が印象的で、ラストはこれにホーン隊も加わって盛り上がります。
- かなわないこと
- Bonnie の裏声が色っぽい! 「ん〜」「いぇ〜」これだけでご飯どんぶり3杯はいけるね、ってやつです。曲もすごく可愛いです。ほんとに、よくできた愛はどこにあるんでしょうね。
- Friends, Aren't We?
- タイトルの通り「友達」をテーマにした曲なんですが、これを聴くとちょっと寂しい気分になります。大人になって、小さい頃のようには会ったり遊んだりできなくなってしまったけど、でもいつでも会えるよ、だって友達じゃん、という曲。でも現実には、お互いに違う人生を歩んで違う経験をしてきて、100%昔のままの関係には決して戻れないんですよね、友達って。
- One Night With Chocolate
- 寝ている彼の横で一人目覚めて考えごとをしている女の子を歌った曲。ストリングスの音が映画音楽のようで美しいです。
CD のパッケージに「味の素マヨネーズピュアセレクト CF ソング」と書かれたシールが貼られています。Heaven's Kitchen だけに食品の CM のタイアップが付いたのか。そういえば『Daisy』もパスタの CM に使われてましたね。ジャケ写、カメラをのぞき込んでいる Bonnie の顔が好き。
- Heaven's Kitchen
- 彼女の曲の中ではかなり有名な方でしょう。すごく強い曲です。聴くと元気づけられます。こないだのライヴでもこの曲はかなり盛り上がっていました。途中の英語の部分をすらすら言えたらカラオケでもかなりかっこいいんでしょうけど、難しいですね…。
- Let's Kiss and Make Up
- 「ドンドン、タンタッタ、ドッタドン、タンタトタト」という(言葉で書くとわけ分かりませんが)リズムが気持ちいいスローテンポの曲です。Bonnie もコケティッシュな歌い方をしていて個人的にすごく気に入っている曲なのですが、他のアルバムにもベスト盤にも収録されていないので、聴こうと思ったらこのシングルを買うしかないです。というわけでこの CD はぜひ入手しましょう。
言わずと知れた名作 2nd アルバム。Bonnie が繰り出す多種多様なアイデアと Tore Johansson の魔術的テクニックがうまくハマってすごいことになってます。赤い髪に青いコート姿のジャケ写もいいです。
- Heaven's Kitchen
- シングル『Heaven's Kitchen』の項を参照のこと。
- ほほえみの糧
- 温かい微笑をいつでもたたえている人ってたまにいますね。なんだか安心して話しかけられるような気がして、得な顔だな、と思ったりするのですが、そういう人でもきっと今までに辛いことや苦しいことがあったに違いないのに、あんなふうに素敵に微笑むことができるのはなぜだろう、今までどういう人生を生きてきたんだろう、と思うことがあります。そんなことを歌った曲です。
- It's gonna rain!
- 『るろうに剣心』のエンディング曲に使われたせいで知っている人も多いでしょう。アップテンポで楽しい曲です。まさに「足取りも軽くしてチャオ」です。日本語詞ですが、音の似た言葉(「快感」と「解散」、「明白」と「迷惑」など)をわざと使って遊んだりもしていてなかなか凝ってます。
- Do you crash?
- こちらはなぜか "Do" の頭だけ大文字なんですよね。曲のアレンジはマキシシングルと同じ。
- Silence
- 「黒 Bonnie」((c)小田島久恵)の代表的な曲。聴いていると踊りたくなります。ライヴでは Bonnie もギターの人もベースの人も曲に合わせてぴょんぴょん跳ねてました。
- Mad Afternoon
- 5拍子の部分と6拍子(いや、3か? よく分からん)の部分が交互に出てくる面白い曲です。惰性にまかせるようになってしまった二人の関係の不安定さみたいなものが出ていると思います。
- Lie Lie Lie
- 静かで悲しい曲。「偽ったほど 偽られたのもっと」という詞が痛いです。嘘には「言わないでいることで自分を偽る」、という嘘もありますね。これを双方でやってしまうと、救いようのない悪循環にはまって二人とも深く傷ついてしまったりします。そんな状況を歌っているのかな、と勝手に想像しています。
- Melody
- こちらは弾むような楽しい曲。詞の内容からすると『Heaven's Kitchen』と同じテーマを歌っているのかな。
- Pendulum
- 善と悪、好きと嫌い、大人と子供といった対立する二つのものの間で揺れる心を振り子 (pendulum) になぞらえて歌っています。コツコツと鳴っているのは何の音だろう。xxox|xoxx|oxxo|xxox(o が強拍)というリズムがずっと鳴っていて気持ちいいです。最後に振り子時計の音を模したピアノが「ボッボーン、ボッボーン…」と鳴りながらフェイドアウト。
- Get In My Hair
- "get in a person's hair" は「人を悩ます、いらだたせる」という意味だそうです(研究社英和中辞典による)。ある人のことを好きになってしまって片時もその人のことが頭を離れなくなってしまう、という(たぶん片想いの)切ない恋の曲。静かなピアノの音と軽快なオルガンの音の対比がいいです。
- Farewell Alcohol River
- これは面白い曲です。まあ要するに金曜の夜に飲んで帰って土曜の午後に目覚めて後悔…という詞なんですが、この詞に付いている曲がまたえらくドラマチックで、そのギャップがなんだか面白いです。
- No One Like You
- 「あなたをむやみに 変えようとしたことが 全ての始まりで終わりだった」、やるせないですね。サビの "There's no one like you in the end" の繰り返しがほんとに辛いです。こんな悲しい曲でアルバムを終わりにするとは。でもこういう幕引きにしちゃうところにこそ、Bonnie の良さがあると思います。
佐藤浩市、鈴木保奈美、豊川悦司が出ている映画のサントラ。Bonnie の曲が数曲使われています。映画は見たことない。鈴木保奈美っていうのがなあ…。
- たとえばの話
- ということで映画はまあどうでもいいんですが、これに収録されているこの『たとえばの話』というのがすごくいい曲です。Bonnie の曲の中ではかなり異色のプリプリプリティな曲調になっています。アイドルに提供しても良さそうな感じ。今まではこの CD にしか収録されていない「隠れた名曲」だったのですが、ベスト盤『Bonnie's Kitchen #1』に入りました。
3rd アルバム『evil and flowers』からの先行シングル。
- Forget Me Not
- Forget Me Not は「忘れな草」のこと。「彼が私のことを忘れないように、彼のベッドの中に忘れな草を隠した。彼はどこに行っても忘れな草の香りをかいで、そのたびに私に会いたくなるだろう…」というような詞です。なかなか可愛い詞ですが、曲はかなりロックしてます。ギターもへヴィだし。これもライヴで盛り上がる曲でしょうね。
- The Last Thing I Can Do
- これは TJ プロデュースではなく、日本のスタジオでレコーディングされた曲のようです。クレジットも「Produced by Bonnie Pink」となっています。アコースティックギターだけの伴奏でゆったり歌っています。終わりを迎えてしまった二人を歌った曲(こういうの多いな)ですが、これはかなり Bonnie の実体験そのままに近い内容のような気がして、聴くのがちょっと辛いです。今まで他のアルバムには入っていませんでしたが、ベスト盤『Bonnie's Kitchen #2』に収録されました。
The Beatles の プロデューサーだった George Martin のトリビュート盤。日本版に Bonnie が『Blackbird』のカバーで参加。
- Blackbird
- 僕は Beatles の原曲を聴いたことがないのですが、のどかでいい曲だな、と思います。曲調に Bonnie の柔らかい声が良く合っています。鳥のさえずりのようなフルートが入っていますが、この部分は原曲では本物の鳥の声が入っているらしいです。
通称「白盤」(自分で呼んでるだけですが)。ロック色が薄れて落ち着いた感じの曲が多いです。前の2枚のアルバムに比べて重いテーマの曲が並んでいるので、あまり深く入り込むような聴き方をするとしんどいかもしれません。
- Evil And Flowers (Piano Version)
- ピアノ弾き語りのこの曲から静かに始まります。アルバム全体の主題が、サビの "go somewhere to find yourself / if you cannot help yourself / though evil and flowers both come and go" という詞に凝縮されている気がします。あるいは彼女自身の思想の根本なのかもしれません。この曲で語られている内容が『Let go』にもつながっているように思えるので。
- Forget Me Not
- シングルを参照のこと。冒頭部分にちょこっとギターのイントロが付け加わっているところがシングルと異なっています。ほんのちょこっとなんだけど((c)プッチモニ)。
- Your Butterfly
- このアルバムの中では珍しく「陰」のない曲。遠くにいて会えない彼のもとに蝶になって飛んでいくからつかまえてね、という何とも可愛い曲です。こんなことを言われたら男は一発で参っちゃいますね。
- Hickey Hickey
- "hickey" は「キスマーク」のこと。宇多田ヒカルの "Hikki" という愛称も、"Hikaru" という名前から来ていると同時にこの "hickey" の音をかけているらしい。彼のことが好きでしょうがなくて、今のこの幸せな状態を失うのが怖くて、一緒にいるとつい些細なことでいらだったり文句をぶつけてしまったりする、みたいなありがちな心理を歌っているように思います。
- He
- いい詞です。心が弱っている時、この曲を聴いて勝手に自分のことを歌われているような気になって涙にくれてしまった男性ファンが10万人はいると見ました(私もその一人)。
- Eve's Apple
- 「林檎を片手に持って / ある日お散歩に出かけた」という冒頭の詞で思い出すのは「ポケットにキャンディ2つ / あなたと私の分」を持って近所の彼の所へ立ち話をしに行くという『キャンディ2つの散歩』(『Blue Jam』)ですが、この曲の主人公が一人で出かける先は、2月の寒空の下だったり、かつて彼と二人で訪れた思い出の場所だったりします。寂寥感をかきたてるオルガンの音とチェンバロ風のシンセの音が心に浸みます。
- 金魚
- これも自分を魚になぞらえた曲シリーズの一つですね。『Hickey Hickey』と同様、愛する故の苦しさ、切なさを歌っています。ラストの「真っ白に」のリフレインには鳥肌が立つような壮絶さを感じます。
- Meddler
- 軽やかなギターの音と韻を踏んだ詞のリズムのせいでからっとしたイメージを受ける曲ですが、詞の内容はこれまた重く悲しいです。自分の体験を思い出して「いずこも同じだなあ」と思ってしまいました。
- Masquerade
- ギターがちょっと三味線のように聞こえる面白い曲です。これも彼が離れていってしまう悲しい話なんですが。サビ部分の Bonnie のファルセットが綺麗。
- Quiet Life
- 彼と離れて遠い所にいる孤独を歌った曲。スウェーデンでこのアルバムのレコーディングをしている時の彼女自身の心情を語ったものでしょうか。
- Only For Him
- これまでの陰鬱な流れをようやく脱する前向きな曲。この曲に出てくる彼氏はちょっとうらやましいですね。余談ですが、イントロが長いので自分で歌う時は歌い始めが難しいです。最後の "in a wink to the pink" という詞に「一瞬にして最高度まで」という対訳が付いていますが、"pink" という語には「極致、典型、精華」という意味もあるんですね。この曲で初めて知りました。
- Fallen Sun
- Bonnie 自らアコースティックギターを弾いています。これに TJ のエレキギターがちょっと入っただけのシンプルな音です。自分は落ちた太陽だけど、でもこれ以上落ちることはないよね、という詞で、このアルバムの暗さを最後に何とか救ってくれています。ありがとう、Bonnie。(笑)
- Evil And Flowers
- そして締めくくりは1曲目と同じ『Evil And Flowers』のバンドアレンジバージョン。まさに "evil and flowers both come and go" です。諸行無常ですね。
『evil and flowers』と同時にレコーディングされたマキシシングル。Bonnie が犬と肩を組んで窓の外を見ているジャケットが面白いです。ブックレットのページに穴が空いていて Bonnie と犬の写真が覗いていたり。
- 犬と月
- TJ プロデュース時代の傑作の一つと言っていいでしょう。ぶっ飛んだ詞の世界も曲の groove 感もホーン入りのサウンドもどれも最高です。弾けまくりです。
- good-bye
- 『犬と月』と対照的な、静かな別れの曲。この曲を最後に Bonnie 自身も長期の休養に入り、次の『Daisy』までの約1年間、まさに "good-bye" となりました。
- Only For Him (Live Version)
- 『evil and flowers』収録の曲。1998年7月27日の渋谷公会堂でのライヴ音源。次の曲目だったと思われる『Forget Me Not』のイントロの「ぴやんぴやーん」というギターの音と、それを聞いて「うぉー」と盛り上がる聴衆の声が最後にちょろっと入ってます(笑)。
- Heaven's Kitchen (Live Version)
- 『Heaven's Kitchen』収録の曲。上と同じライヴ音源。最初に Bonnie が "Hello, again!" と言っています。アンコール曲だったようですね。
約1年の休養を経てリリースされたファン待望の作品。レコード会社も east west japan に移籍。これ、5曲も入っていますが一応 Oricon の分類ではシングル扱いになっているのでシングルとしてます。曲数とかは関係ないようですね。まあどっちでもいいんですけど。セーター姿の Bonnie のジャケット写真がなかなかいい表情で好きです。アコースティックギターと弦楽器を使った温かい音作りになっています。
- shortcut
- Bonnie によるギターの独奏44秒。「この CD はこういう音でいきますんでよろしくね」みたいなご挨拶といった感じでしょうか。
- Daisy
- 自分の思いは実らなかったけど、でもいつまでも彼のことを温かく見守っている、という感じのわりと前向きな曲です。『evil and flowers』時代のぼろぼろな雰囲気に比べてずいぶん癒されてるな、と思いました。この曲がオリコンで最高10位までいった時はけっこう嬉しかったです。
- not ready
- ギターのイントロがすごくいい曲です。好きな人がいて、あと一歩踏み出す準備はもうできている、彼はそのことは全然知らないけど…というお話です。曲が進むにつれて聴いているこっちの気持ちも高揚していきます。マンドリンが入っていてこの音がまた綺麗なんだ、これが。
- toughness
- このCDで唯一の日本語曲。Bonnie 自身がニューヨークへ渡った時の心情をわりとストレートに描いた曲のように見えます。「あの人のことで悲しいんじゃない / 強すぎた私を誰か慰めて」という詞が悲しいです。ヴァイオリンの音が、広大な美しい風景の中に一人で立っているような「解放感+孤独感」みたいな印象を与えます。
- Hang Glider
- これも『toughness』と同じような、突き抜けた感じと寂寥感が入り交じった雰囲気の曲です。ただ、この曲では自分と "my dear hang glider" である恋人の二人で困難を切り抜けながら空を飛んでいこう(生きていこう)、というストーリーになっています。6/8拍子のリズムがうまいこと浮遊感を出してるなー、という感じ。
4人目のプロデューサー、Mitchell Froom と作ったシングル。初回盤は(というかいまだにおそらく初回盤しか出回っていないのではないかと思いますが)アナログレコードのような紙のジャケットで、その中にもう一つ紙のエンベロープが入っているという特殊ジャケット仕様。このエンベロープの内側に Bonnie と Mitchell Froom 氏の写真が印刷されています。『Daisy』のアコースティックな音からもっと普通のロック寄りの雰囲気になっています。
- You Are Blue, So Am I
- 「僕」「君」という一人称・二人称を使った歌詞は Bonnie の曲の中では珍しいですね。元々他の人に提供する予定の曲だったらしいです。爽やかな楽しい曲です。イントロは Bonnie のアコギから入りますが、曲の最後では一転して歪んだエレキギターが爆発します。かっこいいです。ライヴでもここでハジける人多数でした。
- 過去と現実
- 横揺れ感のあるリズムと Bonnie の美しい高音+裏声が Bonnie ファンのツボにばっちりはまる曲でしょう。過去にいつまでも縛られず今を生きよう、という強靭な意志を秘めた詞です。これはアルバム『Let go』にも共通して流れているテーマですね。
- New York
- シンプルだけどいい曲です。これも「カップリング名曲シリーズ」の1曲ですね。一人でニューヨークに来た Bonnie の孤独感と、でもそれに負けまいと前向きに生きようとする決意が伝わってきます。
『evil and flowers』以来、フルアルバムとしては約2年ぶりに発表された作品。このアルバムを渋谷 HMV に買いに行ったちょうどその時に Bonnie 本人がプロモーションで来店していて、思わず 30cm くらいまで近づいてしまいました。めちゃ素敵でした。アルバム購入特典でスピードくじをひいたら『Let go』Tシャツが当たりました。西暦2000年における最高の日でした。
- Sleeping Child
- 傑作。こういう曲を創造できる才能に触れることができて自分は幸せだなあ、と思います。この曲のイントロを聴いた瞬間に「あ、このアルバムは当たりだな」と思いました。アコギの作るリフに重ねて「ドッドッタッ、ドカドカトットッ」とドラムスが入ってくる瞬間、鳥肌が立ちます。これはもう踊るしかないです。ラストのエレキギターがまた艶っぽくていいんだ。
- Fish
- 爽快感のある曲。6拍子系ですが、この 6/4 だか 12/8 だかに「たんたんたたんたんたんた (oxoxoo|xoxoxo)」というリズムが乗っていて、これを手拍子でやろうとするとえらく難しい。ライヴでも手拍子をやったんですが、リズム感のない私は最後まで合わせられませんでした。とほほ。
- Trust
- 気持ちがすれ違い始めてしまった二人のことを歌った曲です。曲調は穏やかですが詞は悲しいです。「全てくれないならいらないわ / 人は知れば知るほど疑うもの / 一つの嘘に飲まれた千の真実」…、思い当たる節がありますねえ…。
- Reason
- こちらはハッピーな曲。自分に元気をくれる彼のことを温かい眼差しで見つめています。"All I need is not reason but him" ですわ。こんな素敵な恋愛がしてみたいもんです。
- 過去と現実
- 『You Are Blue, So Am I』のカップリングにも収録されていた曲です。久しぶりに Bonnie が『ミュージックステーション』に出演した時もこの曲を歌いました。ライヴでは歌った後、「『過去と現実』、略して『かこげん』でした。」と言ってました。
- Tears For Leo
- いきなり "Baby, baby," という歌い出しを裏声から入る可愛い曲です。自分の彼氏をライオンに例えて歌っています。『It's gonna rain!』に出てくるライオンも彼氏のことなのかな。
- Call My Name
- かっこいいロックです。過去にこだわってないで私の名前を呼んでよ、という曲。サビ部分の脚韻も決まっていてほんとにかっこいい。歌姫っぽいちょっと太めの声で歌う Bonnie が素敵です。
- Run With Yourself
- 『過去と現実』などと同様にこのアルバム全体の主題を歌っていると思われる曲です。"Run With Yourself" という言葉をこのアルバムの後のライヴツアーのTシャツに入れたことからも、彼女にとってのこの言葉の重要性がうかがえます。俺も走るぞ、自分の道を、おー!
- Shine
- メロディが美しくて好きな曲です。「どうせ答えなんてないのよ / だから人は歩くの」、いい詞ですね。このアルバムの Bonnie はほんとにタフでかっこいいです。
- Shadow
- この曲は歌うのがすごく難しいです。このアルバムの中で一番難しいかも。英語詞の曲ですが、言葉を音に乗せる乗せ方がかなりネイティブ的で日本人には追いかけにくいっす。Bonnie ともう一人のアコースティックギターの音が幾重にも重なっていて響きが綺麗です。
- Rumblefish
- ドラマチックな歌い上げ系の曲です。でも聴いていて全然押しつけがましく聞こえないのが彼女の声のいいところですね。12弦ギターとマンドリンが入って『Daisy』っぽい雰囲気を漂わせたアコースティックな音になってます。
- You Are Blue, So Am I
- 前の『Rumblefish』の終わりからこの曲のイントロにつながる流れがなかなかいいです。シングル参照のこと。
- Refrain
- 『You Are Blue, So Am I』のラストがフェイドアウトするのにかぶって雨の音が。そしてこの最後の曲に入ります。『Daisy』の1曲目と同様のアコギのソロです。タイトルの通り、美しいリフです。演奏が終わるとまた雨の音が聞こえてきます。
『Let go』からの2枚目のマキシシングル。ジャケ写の Bonnie を最初に見た時、モーニング娘。の矢口真里に見えました。
- 過去と現実
- というわけで、『You Are Blue, So Am I』、『Let go』に続いて3度目の CD 収録となった曲です。『Let go』の中でもかなり人気があったため、改めてシングルカットされたようです。3回も CD になる曲というのはけっこう珍しいですね。
- Reason (Season Dub)
- 『Let go』に収録された曲のリミックスバージョン。ちょっと南国を連想させるようなゆったりした雰囲気になってます。
『Let go』からの3枚目のマキシシングル。カップリングに同じ曲のリミックスを3曲も入れるという凄い構成。一見さんにはさすがに手を出せないでしょうね…。でもいい曲だからぜひ買って欲しいです。
- Sleeping Child
- アルバム参照のこと。
- Sleeping Child (Protein Shake Mix / Yuka Honda of Cibo Matto)
- 3つのリミックスバージョンの中ではこれが一番好きです。Cibo Matto は『Let go』と同じ Mitchell Froom がプロデュースをしているので、そのつながりでしょうか。Bonnie の声の魅力を殺さずに曲をかっこよく解体・再構成してます。
- Sleeping Child ("the gyration of virgin microbes" Mix / stereolab)
- こっちはもっとピコピコした感じになってます。YMO みたいなアジア風味もちょっと感じます。しかしみんなええ加減なタイトル付けるなあ…。
- Sleeping Child ("Bonnie in Paris" Mix / The High Liamas)
- うーん、"Paris" っぽい雰囲気が分かるような分からんような…。アンニュイな感じは漂ってますね、確かに。リズムが5拍子になっちゃってたり。
久しぶり出たオリジナルの新譜。『Let go』でドラムを叩いていた Anthony Johnson との共同プロデュースという格好になってます。
- Take Me In
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- What About Me?
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- Passion Fruit
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